2017年11月26日日曜日

「黄金の山」という名のチーズ

最近、夕食後にチーズをいただくのが楽しみです。早くチーズが食べたくてつい夕飯をさっさと片付けたい気分になることもあるくらいですが、その原因がこの季節にしか食べられない種類のチーズだったりもします。



 この季節、そう、チーズのモンドール(Mont d'orフランス語で「黄金の山」のこと)が出回る季節なのですよ。



モンドールは9月ごろから出回りますがいよいよ熟成も進みシーズンも本番。


うちではモンドールこそチーズの至高としていて、それこそ「モンドール様」と崇めており、他のチーズとは別格の歓迎ぶり。モンドール様を中心にして、周りで手を繋ぎ輪になって踊れそうです。いつもより大きなグラスでワインを用意。ワインもor(金賞)で。



カットのものを購入したりもしますが、気分が上がるのは木の皮がついた奴ですね。今晩のも木箱入りですが、その中に木の皮で包まれたチーズが収まっているのです。香りが良いですね。




これをメインディッシュの後にレストランで提供するとき、それを横目で見ながらシェフはどんな気持ちなんだろうといつも考えてしまいます。こんな濃密な味を、こんな滑らかな舌触りを、こんなに快感を得られる香りを、メーターを振り切るほどの旨味を、人間がどうやって小細工したって作れないじゃないですか。私だったら嫌だな、つい今しがた自分の提供したクリーム系のソースと比べられそうで。


モンドール様にはフランス産とスイス産があったような気がしますが、それが正しいのか、今晩のはどっちだったのか、今となってはボルドーのせいで良い気持ちになってしまいまして、まあ、美味しければ良いのですよね。





いやあ、美味しかった。
モンドール様の木箱の蓋をそっと閉じて、
残りは、また、次回のお楽しみ。

オフィスプロモ(株)代表取締役 古荘洋光






後日、今度は箱ごと焼きました。

熱でとろけたモンドールのフォンデュ。