2009年5月16日土曜日

手作りバターを食べてみましょう。

『バターダイエット』って言葉を知っていますか?
えっ?バターを食べてやせる?
いえいえ、今朝、バターを作りながらこう思ったものですから。
「う~ん、疲れたあ。バター作りって痩せそうだ。特に二の腕なんか。」ってね。

それでは、作り方ですが、本当に簡単。というか単純です。
まず、ノンホモ牛乳を瓶に入れます。しっかり蓋をしたら、ひたすら上下に振ります。
これでバターが出来るんですね~。

冒頭痩せそうだと申しましたが、これが結構大変です。
瓶の中で牛乳が激しくばしゃばしゃと動く程度に量を調整します。
今回は720ミリリットル瓶の6分の1程度の量でした。
本当はもっと効率のよい分量があるのかもしれません。

で、とにかく激しく瓶を振ります。
上下、上下、上下。
上下、左右、前後。
上下、上下、上下。
ばしゃばしゃばしゃばしゃ振り続けます。
約10分がんばりましょう。
あれ?軽くなったかな?
あれれ?なんか音が変わった?なんだろこの音?
と、なったら瓶を一旦見てみましょう。
瓶の内側にゴマ粒のような大きさの白い絵の具のようなものが所々に付いてませんか?
それが脂肪の塊、つまりバターです。

こんなにちょっとかあ。
初めて作ったものですから、私は牛乳の脂肪分3.5パーセントから考えて、箸の先にちょんちょんとつく程度のバターしかできないと思っていたんです。
瓶の内側に付いているゴマ粒大のバターを箸の先端で丁寧に拾って、家族3人で一人につき米粒1粒分のバターを舌の先で味わいました。

お互いの顔を見合せて、
「おいしいね!これ、本当にバターだよ!」
米粒大のバターでこんなに感動できるんですよね。

暫くして、瓶を見ていた妻が
「あれ~?なんか浮いてるよ?バターが出来てるんじゃない?」と言いました。
ここでまた一同大興奮。
茶こしで瓶に残った牛乳を茶こしで濾すと・・・。
ゴロっと出て来ましたよ。今度は小さじ2杯分くらいのバターが!

色は。
想像していたバターはもっと黄色かったんですが、白いんですね。

味は。
舐めてみました。
ん~、ラードのような・・・牛乳の香りも・・・うんたしかにバターの香り・・・おっ、あとから豊潤なバターの香りが口いっぱいに広がりますね!おいしいなあ!

塩味がないのは当然ですが、市販のバターと一番違うのは舌ざわりです。
レイモンドチャンドラーの本の中に、たしかこういうくだりがあるのを思い出します。
”その静謐はバターナイフで切れそうなものであった。”
フィリップマーローが体感する冷たい夜の静まり返った空気感です。

手作りバターはチャンドラーのいうバターではありません。練りきりの椿の雄しべ、きんとんを裏ごししたものを崩れないように専用のお箸の先でそっと摘むような、そんな危うさがあります。

機内食に添えられる、ほら、あのホイップバター。あれを低脂肪乳につけて舐めたらこんな感じかもしれませんね。

手作りバター、一度お試しあれ。

※試したことはありませんが、たぶん手作りバターはノンホモ(乳脂肪の均質化処理ホモゲナイズをしていない)牛乳でないと出来ないと思います。10分間瓶を振り続けて何の変化もないようでしたらそれはバターにならない牛乳の可能性が高いと思います。

現在の体重、60.0キロ。

オフィスプロモ株式会社 代表取締役 古荘洋光