2010年9月22日水曜日

ウズラ

今日は結婚記念日。忘れられるはずがないのだ。結婚指輪に日付がしっかりと刻印されてしまっているのだから。本日は早退。フランス産のウズラ、アンスリウム、バゲット、ピエールエルメのドゥーミルフィーユを買って帰る。ルクルーゼと上火しか使えないデロンギでワイン煮込みを作った。それにしても、いやあ、もう8年にもなるのか。

本日の体重、58.5キロ。

オフィスプロモ株式会社 代表取締役 古荘洋光

2010年9月5日日曜日

握り寿司


息子のリクエストで私が寿司を握りました。初めて生筋子をほぐしてイクラの醤油漬けも作りました。お湯を使ってほぐすと硬くなるという情報があり、塩でもんだ後水でほぐしました。このせいかロスが多かったような気がします。さて、鮭を長く切りつけこれを海苔の代わりにした「イクラの醤油漬けの親子軍艦巻き」もやってみましたが、なかなかうまくいきましたよ。(写真は、バチマグロ、モンゴウイカ、鮭、アボカド、赤カブ漬物。この他に、イクラの醤油漬け、アサリの味噌汁、モロヘイヤの御浸し、新ショウガと自家製味噌、胡瓜糠漬け、出羽桜吟醸酒。)

本日の体重、59.0キロ。

オフィスプロモ株式会社 代表取締役 古荘洋光

2010年7月11日日曜日

山桃とオニアサリ


今朝のランニングの折に、山桃の実を採ってきました。早速ジャムにして朝食のメニューに。独特の香りが好きです。朝食はフレンチトースト、サラダ、オレンジジュース、山桃ジャム入りのヨーグルト、コーヒーフラペチーノ、さくらんぼでした。この季節、近くの散歩道や空き地でこの季節ならではの味覚を楽しむことができました。木の芽、竹の子、グミ、桑の実、梅、花の蜜・・・。キノコに詳しかったらこれからの季節、楽しそうですね。午前中は息子とサッカーと野球をして、昼食はそうめん(たっぷりの茗荷・大葉・葱・海苔)と茹でたてのトウモロコシ。「夏」を実感しました。午後は息子と将棋。私はつい三日程前に5歳の息子に教えられ始めました。手加減無しで私が負けることもあり、私にとって息子は手ごわい相手なのです。本気でやりますから、大人気ないですが勝って嬉しいですし、負けたら負けたでこれもまた嬉しい。私が完敗した時のほうがずっと嬉しいですね。息子は単純には攻めてきません。何重にもわなを仕掛け、何手も先まで考えているのが分かります。(文章が親ばかになってきましたのでこの辺でやめておきましょう。)夕食は5月に神奈川県の磯で自ら採ったオニアサリを解凍して作ったスパゲッティーニ・ボンゴレ、蛸のサラダ、メロン。
この場所が私のお気に入りの天然潮干狩りポイントです。今年は妹の家族と出掛け、オニアサリ、アサリ、蛸貝の他に、めかぶやウニ、さざえも採ることができました。

本日の体重、58.5キロ。

オフィスプロモ株式会社 代表取締役 古荘洋光

2010年5月30日日曜日

ドイツ産ホワイトアスパラ

毎年ドイツから空輸でお取り寄せしているという方から、去年に続き、今年もおすそ分けいただいたホワイトアスパラです。ありがとうございます。私はこのアスパラガスから多くを知りました。
写真のアスパラガスは、塩とバターと少量の砂糖を入れた湯で茹でただけです。一緒に茹でると香りが立つというピーラーで剥いた皮も、うちではもったいないので食べちゃいます。最近では、日本のスーパーにも国産のホワイトアスパラが並ぶようになって来ましたよね。でも、ドイツのは種類が違うのではないかと思うほど太いです。この三日ほど前に食べた国産ホワイトアスパラガスの時はニンニクとオリーブオイルで香りをつけたマヨネーズをかけて食べましたが、今回はアスパラガスそのものの香りが良いのでこのまま頂きました。とろりとして美味しい。ドイツではこの香りをもって春の到来を喜ぶのだといいます。日本で言えばタケノコの感覚でしょうか。 (下の写真は息子と採ってきたタケノコとベランダの山椒を入れた筍ご飯)
生前、父がホワイトアスパラの缶詰が好物だったことを想い出します。父は缶切で蓋を開けると、まず、中の汁をグラスにあけ飲み干すのです。私にはそれがどうもお行儀が悪いように思え、また、何故だか身体に悪いように感じられました。父が亡くなった後、一人暮らしをしていた部屋を掃除しているとアスパラの缶詰が出てきました。しばらく後、父を偲び、私たちはその缶詰を開け、父がしていたように汁を飲み、やはり部屋に残されていたシーバスリーガルと一緒にホワイトアスパラを食べました。静かで、懐かしく、悲しく、それは現実ではないような奇妙な時間でした。
父は大学時代を英国で過ごしました。ホワイトアスパラガスの缶詰が好きだったのは、その時の経験によるものだったに違いありません。ヨーロッパ産フレッシュホワイトアスパラガスを茹でて食べた経験から、「実はアスパラそのものよりも香り高い茹で汁(スープ)が感動的に美味い」という事を知っていたのです。父は行儀が悪かっただけではなかったのです。アスパラの缶詰のジュースを飲むことでその先に見えてくる青春の日々を懐かしんでいたのでしょう。私がそのことに気付いたのは、私が初めてドイツ産のフレッシュホワイトアスパラを食べた去年、それは父が亡くなってから8年も後のことでした。

オフィスプロモ株式会社 代表取締役 古荘洋光

2010年5月13日木曜日

恩人の訃報

今日の出来事です。電話口でその女性は「言いにくいのだけれど」と前置きをしてから私の恩人の名前を口にした。まさか、どうして、という想い、そして後悔。ずっと気になっていたのにどうしてこちらから連絡しなかったのだろう。くそっ、どうして。

私が最初の広告代理店に就職し、始めてのクライアントとなっていただけたのがその方の経営する美術画廊だった。出会って間もない頃、その方が霞会館で昼食をご馳走してくださった。社会人になりたてで世間知らずの私はそこがどのような場所かも全く分からなかった。「かぞく会館」って家族全員が会員になっているってことかな?という感じであった。それどころか、「食前酒はいかがしますか?」とソムリエに聞かれ、ドギマギし、こういうときは何か頼まなくてはいけないものだと勘違いした私は「では、シェリー酒を。」と格好つけて答えたのだ。その方は特に気にも留めていないだろうけれども、今でも「小僧の分際で、あの時は失敗したなあ。」とよく思い返す。
私はその方の雰囲気がとても好きだった。ハンサムでお洒落で格好良いのだがこれ見よがしでなく静かで品があった。駆け引きが無く、信頼してくれ、何でも相談してくれた。私も「この人のために!」という想いで仕事をした。私はその方から多くを教わり、そして随分助けていただいた。
先方の社員の間ではその方のことを「殿」と称した。私はよくある社長に対するニックネームかと思い、気にしなかったのだが、その方がある戦国武将の家系の13代当主だったということを後に知ることとなった。なるほど、滲み出るようなあの雰囲気の理由に合点がいったのを想い出す。我が家には戦国武将たちの兜24個がガラスケースに入った古い5月の飾りがあるのだが、例年一番真ん中の良い場所にその方の家系の兜を据える。つい一週間前にも息子にその兜の話を聞かせたばかりなのだ。
結局、その方の美術画廊がオープンしたときから残念ながらクローズするまで仕事のお付き合いは継続した。途中、私の結婚式にも出席いただきスピーチも引き受けてくださった。正直言うと、スピーチの内容は最初の少しだけしか耳に入ってこなかった。後はその方が私などのためにスピーチしてくれているという風景がまるで夢を見ているようで、また、その方が少々健康を害されているのにそれを押してお話いただいているという状況に涙が出そうになるのを抑えるので精一杯だったのだ。
ある時、こんなこともあった。私は一大決心をしてご夫妻をおひょいさんのワインバーにご招待したのだ。妻と4人でテーブルに着き、私はビンテージワイン用のデカンタージュクレードル(ボトルを蝋燭で透かして澱を見ながらハンドルを回すとボトルがゆっくりゆっくりと傾きワインが注げる装置)というものをプレゼントさせていただいた。私は相応のワインを注文しようとしたのだけれど、その方は結局そのお店で最もリーズナブルなハウスワインの白と赤以外は頑として受け付けなかった。澱などあろうはずもないその真新しいボトルに、件の装置の出る幕もなかったのだが、その方はめいっぱい無理をしていた私にお気遣いなさったのだ。そういう方なのだ。ますます私は魅せられてしまうのだった。

来月、その方のお別れ会が旧華族会館「霞会館」で開かれる。そこへ行ったら、窓際のあの席で「ああ、古荘さんお久しぶりですね。」と静かで優しい声をきかせてくれる…今は、まだ、そんな気がしてしまうのだ。

オフィスプロモ株式会社 代表取締役 古荘洋光

2010年4月20日火曜日

サービス料 ロオジエ

義母の70歳のお誕生祝いを銀座の三ツ星レストランでしました。生憎の雨の中、慌てて持ち出したよれよれの折りたたみの傘でレストランのエントランスへ。「すみません。こんな傘で・・・。」と濡れた傘を入り口で預けました。「いえ結構ですよ。」と恰幅の良い紳士はにこやかに受け取ってくれました。私がトイレに入っている間、そのすぐ外で紳士は義母への花束を持って待っていてくれました。義母と妻が先に着席しているフロアでは、お客の数よりも多いスタッフが仕事をしています。経験の浅いスタッフとよく知っているスタッフの動きや目線には明らかな違いがありますが、皆さん緊張感を持って仕事に集中しているのがわかります。私が義母に挨拶を済ませた頃を見計らって先の紳士が私に花束を渡すそのタイミングは完璧でした。料理のほうはジャックボリーさんにはまだ敵わないですが、私の頼んだフォアグラの料理は美味しかったので、マナー違反は承知の上で取り皿をいただきました。だって、そうそう来れる場所ではないですからね!私が取り分けるとフロアスタッフが義母にサーブしてくれました。さて、新任のシェフの実家がパティスリーだということも影響しているのでしょう、デザートには力が入っています。量は料理3、お菓子が7という印象です。お菓子が手を変え品を変え4回も登場したのではないでしょうか。食べ終わってみると、行った事はありませんがデザート食べ放題に行ったような具合でした。食事に満足し螺旋階段を下りると例の紳士が写真を撮ってくれました。ご自身で液晶画面を確認するともう一枚取り直してくれました。紳士にお礼を伝え、クロークへ。そこで渡されたのはまるで新品のように折りたたまれた私の傘。かえって恐縮してしまいました。このレストランのサービス料は12パーセントですがそれ以上のサービスを受けたと感じることができました。広告代理店はサービスに対してお金を頂戴する商売です。媒体料金の15パーセント~20パーセントが利益です。私もこころをこめたサービスでお客様に喜んでいただきたいと考えております。

オフィスプロモ株式会社 代表取締役 古荘洋光

2010年1月16日土曜日

生チョコ

(今回の材料です。)
(チョコレートを刻むのには日本の出刃包丁が最適ですね。)

(本当はもっと細かく刻みたいところです。 ボールに入れ、電子レンジの生もの解凍モードでほんのり暖めます。ここでは一気に溶かさないこと!)

(沸騰直前の生クリームを加えたらひたすら混ぜます。ここでよく解けないと出来上がりのガナッシュのなかに所々硬い部分が出来てしまいますよ。泡が入りますが気にしません。)

(寒天型に牛乳パックの紙を切った仕切りを入れて2種類のフレーバーを同時につくりました。)
(型に入れて2時間で切ってしまいました。本当は冷蔵庫で半日程度冷やしてからのほうが良いのですよ。)
(作り立てよりも2日後の方がしっとりねっとりとなって美味しいですよ。)

1月27日からまた今年もサロンデュショコラが開催されますね。事前のパンフレットの出来はいつもながら感心させられるクオリティーの高さ。しかし、例年、会場はそのイメージにはそぐわない催事場でした。さて、今年はいかがでしょうか。今年の私の注目はショコラトリードゥモナコとデルレイですね。後者のパッケージには本当に驚きました。いくらアントワープのブランドだからってねえ。

さて、家では庶民的に生チョコを作りました。材料は板チョコ4枚(ロッテのガーナ2、森永のミルクチョコレート1、ビターチョコレート1)、中沢のパントリークリーム(乳脂肪30%)100cc、バター(よつ葉有塩)幅3ミリスライス分、自家製果実酒(ソメイヨシノチェリー)大匙2、バーボン(アーリータイムス)大匙2、バンホーテンココア(まぶす)です。2種類のフレーバーの生チョコを作りました。「あ~素人だな。」と思われるようなレシピでしょう?

世界中のクーベルチュールを食べ身体を壊した私が辿り着いたのは日本の板チョコです。この上なく滑らかで安価でいつでも手に入るので好きです。ただし、高級な味はあまりしません。私の考える高級なチョコレート(カカオ)の味とは「酸味」です。初めて私が食べたクーベルチュールはフランスのヴァローナのグアナラでした。その時の印象は衝撃的なもので、ここから私のチョコレート探求が始まったのです。最終的にベネズエラはオクマレ谷のクリオロ品種単一のクーベルチュールを試すまでにいたりましたが、ここでドクターストップがかかりました。世界中のシェフが最後に辿り着くと言われる幻のカカオ、クリオロの特徴は長い余韻とそしてやはり酸味です。私はチョコレートが果実を発酵して出来た食べ物だと言うことに改めて気づかされました。しかし、この酸味、この価値を理解できるのですが果たして私の好みかというとそうではありませんでした。知らない味覚に出会って興奮し熱狂し耽溺し沈没したわけですが気づいたら自分の好みではなかったというわけです。食べ物は舌で味わうものであって頭で味わうものではありません。

私が一番美味しいと思えるショコラ(チョコレート)は、生チョコです。ボンボンショコラも色々食べました。私の本棚にはロバートリンクス氏によるメゾンデュショコラのレシピ集にもありますが、ジャンポールエヴァン氏もまた言うようにコーティングは薄ければ薄いほど美味しいのです。さて、だったらコーティングなど無いほうが良いわけです。鮮度の管理は?最適な温度は?はい、さらに自家製の生チョコでしたらその他様々な問題をクリアできます。コーティングが無い、作ってから4日残ったことは無し(作りたてよりも2日目以降が美味しいです)、冷蔵庫から出した直後でも美味しい(チョコレートは普通はある程度常温に戻してからのほうが美味しい)、フレーバーは自分の思い通りになる。さあ、あなたも生チョコをつくりませんか?一度食べたらもう高級ショコラへの羨望など、きっとどこかへ行ってしまいますよ。

オフィスプロモ株式会社 代表取締役 古荘洋光